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続きです。
「大まかに600kmを三分割すれば、最初の200kmよりも、仮眠を取った後最後の 200kmよりも、きっと200~400kmの区間が最もキツイに違いない」という風に 考えていたので、想定ではハイペースで行くつもりではいたけど、結構不安を抱え つつの中盤戦突入。ここでは、先に述べた通り、目指すのは「次のPC」ではなく、 「PC7長生郡長生村」である。 それではお付き合いの程、よろしくお願いします。 ◆PC4(栃木県芳賀郡茂木町)~PC5(茨城県行方市)区間74.0km(トータル291.0km) PC4を出発してすぐに、ツインリンク・もてぎの側のちょっとした登りを上った後は、 再び茨城県に入り、那珂川に沿う感じで下ってゆく。その頃には陽は落ち、いよいよ 夜の帳が下りて来て、ナイトブルベの開始だ。茂木からしばらくはオレンジ色に「TIME」と 書かれたジャージを着た二人組のやや後方を走っていたのだけど、どこかでその二人が コンビニに入ったので、そこからは完全な一人旅。城里町から水戸市に入ったあたりの 暗い道が結構おっかなかった。あと、忘れもしない、「木葉下」なる交差点にあった 自販機で水を補給した所、自販機に、尋常じゃない数の羽虫やガガンボがいて、別に 虫嫌いでもないはずのオイラも気持ち悪くて卒倒しそうになったwまあ、それでも 虫の死骸でビッシリの取り出し口から水を取ってボトルに入れて再出発。 そこから少し行くと、でっかいジャスコがあったりだとか、なかなか洗練された都会の 雰囲気(笑)の道が続く。特に常磐自動車道を潜るあたりなんて、遠くに夜景が見え ちゃったりして、なんだか嬉しくなってしまった。寂しい夜道を一人で走っていた反動だろう。 その後は、特に特筆すべき点も無い様な感じの道を行く。茨城空港・航空自衛隊 百里基地のすぐ側を通ったけど、良く判らなかったw暗かったし。この区間は個人的に 「通過地点」という位置づけにて、淡々とPC5茨城県行方市のセブンイレブン玉造上山店 到着。21:40位。PC後もうちょっと頑張れば、霞ヶ浦側にあるデカ盛り食堂「しをみ 食堂」があるんだけど、多分閉ってるし、そもそも、あんな物食ったら残りを走れなく なってしまうので自重w ↑ここではPC4に引き続き麺類。今度は焼きそば。もうこの辺でコンビニフーズを 食べるのがかなりしんどくなって来た。かと言って食べないのはもっとキツイし・・・。 このコンビニで焼きそばの他にあらびきフランク的なものを買ったんだけど、レジの 娘が入れ忘れてて、取りに戻ったら茨城訛りで「あ、あらびきフランクですよね」と 言ったのがちょっと可愛かったw かなり全身に疲労を感じたので、ストレッチを入念にして、22:00まで休む事にした。 そしてtwitterでウジウジと弱音を吐いてから出発。 ◆PC5(茨城県行方市)~PC6(成田市)区間52.7km(トータル343.7km) この区間は、実は走っている時は最後の方まで気付かなかったんだけど、何度か 走った事のある霞ヶ浦沿いの道を通る。そして、更には千葉県に帰還し、しかも なつかしの成田ゆめ牧場やら通り、オイラの生まれ故郷である千葉県成田市に あるPC6を目指すと言うものなので、ついつい「帰ってきた」という錯覚に陥って しまう。冷静に考えれば、「いや、全然帰ってきてねぇし。まだ250km以上あるし」 って感じなんだけどもね・・・。ただ、この区間は道としてはド平坦で、ゆめ牧場の あたりでほんの少しアップダウンがある他は、本当にただただ平坦。 なので、もう脚は使い果たし気味ではあったけど、とにかく回せる範囲で回す。 利根川を渡って、千葉県に入った時は、「千葉県に、入りました。千葉県に、入りました。」 とカーナビの真似を一人でずっとしてた。ヤバい、「心理グラフが乱れています! 精神汚染が始まります!!」という状況ではあった。心身ともに限界近しという自覚は 結構あった。しかし、ゆめ牧場の後すぐに、PC6に到着。多分日付変わって0:15位。 別に手抜きをして書いている訳では無くて、あまり記憶が定かでない区間だった。 よくミスコースしなかったもんだw ↑もう何も食べたくなかったけど、あと50kmちょっとで、とにかく太陽の里、とにかく風呂に 入って眠れるという事でその分の燃料を胃袋に押し込む。 ◆PC6(成田市)~PC7(長生郡長生村)区間61.4km(トータル405.1km) PC6を出てから、丁度同じ頃に出発したTREKのバイクにカチューシャのジャージを 着た人の後ろをボケーっと走っていた。別に風除けに使ってたとかでは無く、もう 本当に放心状態でボケーっと。10km位行くと、かなり見覚えのある風景に出くわす。 成田のイオンショッピングセンターとか国際文化会館とか、もう、地元も地元って 感じの、それこそイオンなんて帰省したら必ず行くような場所だし、10分か15分 走れば実家に行けてしまう。この時は、「実家に寄って、風呂入って寝させて もらおうかなぁ」とか、果ては「もうここでDNFして弟に袖ヶ浦まで車で送って もらおうかな」とか言語道断な事まで頭をかすめた。でも、これまでの努力を全て 無にして今すぐ楽をしたいのか?と考えれば、ここで止めるなんて選択肢は ありえないし、突然深夜に実家に押しかけるのもどうなのよ?って話しだし、 何より翌日に200km以上残したくないという事で、故郷への思いを振り切り 先を急ぐ。ただ、芝山はにわ道と空港通りが並行して走っているラブホテル街の 登り坂あたりで、左足のペダルなのかクリートなのかが「キュッキュッキュッキュッ」と オバQのような音を立て始める。まあ、でも音だけなら気にすまいと思って原因の 究明はしないまま進む。そのあたりで、前を走っているカチューシャの人と話を する。「今日中にどこまで頑張るつもりですか?」と聞くと、「(PC7のある)一松までは 行こうかと思う」というので、太陽の里の情報を教えて、「ではPC7まで頑張りましょう!」 って感じで、一緒に行く事にした。ここから先はごく細かなアップダウンのある 芝山はにわ道が20km程、終点まで行って海にぶつかってからは、延々イヤになる程 平坦な九十九里ビーチラインが30kmという道程。はにわ道を走行中、いよいよ来た。 オイラ的ボーナスステージ、登りが全く苦にならない状態に突入した為、はにわ道、 更には九十九里ビーチラインに入ってからも、一度コンビニで水を買った以外は ノンストップで牽き続けた。オイラの脚質はひょっとするとルーラー的なものなんじゃ ないかと思ったりもした。 そう言った訳で、結局予定よりも30分以上遅れてしまったけど、3:00過ぎに長生郡長生村の ファミリーマート長生一松海岸店到着。うっかりこのPCでは補給の写真を撮り忘れて しまったし、疲労困憊で何を食べたのかあまり覚えてないけど、ともかくこの後 風呂に浸かって寝るだけなので、軽めにしておいたと思う。コンビニで軽く補給をした後、 カチューシャの人と共に太陽の里にチェックイン。とりあえず汗とチェーンオイルで ベトベトな身体を洗うべく浴場へ。心底生き返る思いだった。頭と身体を洗い、ジャグジー みたいなので太ももとおケツをブボボボボとやって疲れを取る。なんか背中に入れ墨を 入れたやくざ者が一杯いたけど、そんなの全然気にならない。それよりも気持ち良くて 仕方なかった。「これを味わう為に、400kmの道のりを急いで走ってきたんだ。」と心底 思ったし、「屋根がある所で寝られる。こんなに嬉しい事は無い」なんてしみじみしたが、 睡眠時間は確保しないといけないので、程ほどで切り上げ、ヘンテコリンな健康センター 特有の衣装に着替えて、館内をフラフラ歩いて仮眠所を探すけど、ありとあらゆる所に ブルベ参加者じゃない人まで、何の用事でココにいるのか知らんけど、雑魚寝天国。 仮眠所はおろか、ソファすら一部の隙も無くびっしりみんな寝ていたので、諦めて 風呂場の入り口の床に寝っころがる。そして、4:00過ぎ、アミノバイタルプロと芍薬甘草湯、 そして梅丹TCを飲んでから、おやすみの「なう」をして眠る。 iPhoneの目覚ましは7:30。8:00に館内から追い出されると聞いていたので、着替えと 準備、あわよくば朝風呂など入ってやろうかと思ってw 「起きた後どんな状態なんだろう」と不安になりつつも、すぐに深く短い眠りについたのだった。 ココまでのコース。 最終章、episode 3へ続く。 ↓↓↓ランキング参加中です。よろしければクリックしてやってください。 日本の自転車に対する意識をシェアしましょう。
by tarowax
| 2010-06-15 19:38
| ブルベ
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